こんにちわ。焚き火とケトルをこよなく愛する@ソロニワ です。
キャンプといえば揃えておきたいのが焚き火で使用する「ケトル」ですよね?
直火に直接かけることが多いケトル。視線の集まるギアなので、耐久性だけでなく、素材やデザインにも徹底的にこだわりたいところ。
ということで、おすすめのケトルを厳選して紹介したいと思います。
- ケトルの材質別の違いを教えて。
- 焚き火にかけるケトルはどれを選べばいいの?
- 直火で使うケトルの種類はどんなものがあるの?
こんな疑問をもっている方の参考になればうれしいです。
Contents
キャンプ用のケトルの選び方
まずは、キャンプ用ケトルの選び方について。
結論を言ってしまうと、見た目によるインスピレーションで良いと思います。なぜかというと、焚き火に直接かけるケトルは自分の視線がとても集まる道具だから。
実際、私が散々キャンプをしてきて思ったことなので、わりと正しいのではないかと思います。
つまり、どんな高価なケトルを買っても、どんな優れた素材を使用していたとしても、見た目が自分の好みでなければ高い満足は得られません。このケトルは次のキャンプで絶対使いたいな!という思いこそが、一番の重要な要素だと私は思います。
キャンプ用ケトルの材質別の違い
つづいて、キャンプ用ケトルの材質です。
ケトルは基本的に直火にかけて使うものですから、熱に強く、耐久性の高いものが必須になります。市販されているものは全て金属ですから、基本的にどれを使用しても直火に耐えることはできます。しかしながら、材質によって融点や熱伝導率は異なるので、違いは抑えておきたいです。
一般的に市販のケトルに使用されている素材がこちら。最も一般的なステンレスから、希少金属であるチタンまで。それぞれの特徴をまとめてみました。
材質 | 融点 | 熱伝導率 |
ステンレス | 約1,500℃ | 20 |
銅 | 1,085°C | 403 |
アルミ | 660℃ | 236 |
鉄(ホーロー) | 1,538℃ | 83.5 |
チタン | 1,668℃ | 17 |
グラフにするとこちら。

融点に関してはアルミが突出して低いですが、一般的な焚き火の温度(250℃〜450℃)なら耐えることができます。

熱伝導率は銅が突出して高く、2番目のアルミの2倍弱という数値です。つまり、湯を速く沸かす目的であれば銅・アルミが優れています。
キャンプ用ケトルのおすすめ20選!
それでは、おすすめの直火・焚き火用ケトルを紹介させていただきます。
縦長ステンレス系・コダワリ玄人系など、独自のキーワードがあると思いますが、特徴をもとに私が作ったカテゴリです(笑)
「ああ、そういうものなのね」と、ご理解いただければと思います。
縦長ステンレス系

焚き火用のケトルで最もメジャーなのはステンレス製の縦長ケトルです。
持ち手が握りやすく、注ぎやすい。そして、それほど傾けなくてもお湯が注げます。さらに、ベイルハンドル(上部のハンドル)があるので、重さを感じにくく、焚き火ハンガーなどにぶら下げることもできます。湯の注ぎ口には蓋が設けられ、ほぼ全ての製品が、傾けると自動的にお湯が出る使用になっています。(つまり、焚き火による灰の混入を防ぐことができます)
ステンレスは錆びに強く、融点(約1,500℃)も高く、汚れ落ちも良いという特徴があります。縦長ステンレス系のケトルは、焚き火に最適な形状と素材を備えたケトルだと言えます。
ユニフレーム キャンプケトル
大人気で時折品薄になってしまうのが、ユニフレームの ”キャンプケトル” です。理由は、デザイン・価格・質感すべてにおいて優れているから。
容量はスタンダードな1.6L。 ソロ〜ファミリーキャンプまで幅広く使えます。
本体は鏡面ステンレス、底部分はヘアライン加工という切り替えのデザインが美しく、質感がとても良いです。蓋には工夫があり、裏側にちょっとした凹凸を作ることで真横にしても落ちない仕様になっています。(素晴らしい工夫です!)
本当におすすめできる、素晴らしいケトルだと思います。
スノーピーク クラッシックケトル
モノづくりに一切妥協のないスノーピークの縦長ステンレスケトル。容量は1.8Lと、4人くらいのファミリーでも使いやすいサイズです。
そそぎ口は蓋があり、灰の侵入を防ぎお湯を注ぐ時には自動的に開く構造です。
また、特筆すべき点として持ち手のハンドルが大きめに作られています。持ってみると分かりますが、その持ちやすさには驚きます。(ユニフレーム キャンプケトルよりも持ちやすい。)
徹底的なユーザー目線でモノづくりをしている、スノーピークならではのケトルといえますね。絶対に間違いのないケトルの一つだと思います。
コールマン ファイアープレイスケトル
コールマンの縦長ケトルは「手軽な価格」が最大の特徴。
先に紹介したユニフレーム キャンプケトルとほぼ同様のスペックながら、実売価格は5千円程度。ただし、価格が安い分作りの精度や質感に関してはユニフレームには少し劣ると感じます。(実際に見て、触っての感想)
ただし、ケトルというのは焚き火にかけてしまえば一度で真っ黒になります。メーカー名なども意味をなさないので、どこまでの「質感を求めるか?」でユニフレームやスノーピークのケトルと比較するとよいと思います。キャンプ初心者はこれで十分というのが私の意見です。
Hilander(ハイランダー) 焚火ケトル 1.8L
細身のベイルハンドル。クラッシックな外観がとても素敵なステンレス製ケトルです。容量は1.8Lなので4人ファミリーでもOK。このケトルの素晴らしい点は価格です。実売で2,000円ほどなので、コスパは抜群だと思いますよ。
広口ステンレス系
続いて横長のケトルを紹介します。
広口ステンレス系のケトルは、縦長に比べて水が入れやすく、洗いやすいという特徴があります。
特徴は焚き火に直接あたる底部分の「面積が大きい」から熱を効率的に吸収することです。つまり、縦長と比較したときに「湯沸かしが速い」というメリットがあるんです。せっかちな方は広口で横長のタイプを選択するとよいと思います。
GSI グレイシャーステンレスケトル
「GSI Outdoors」は、アメリカ西海岸が発祥のブランド。
スタンダードな形ですが、ベイルハンドル(ぶら下げるところ)や蓋の形状にセンスの良さを感じます。容量は1L。直火でも自宅でも、使う場所を選ばないようなデザインが秀逸ですね。
EAGLE Products campfire kettle
「イーグルプロダクツ」は北欧「ノルウェー」のブランドです。
ケトルの底部が金色なのは熱伝導率の良い「銅」がメッキされているから。そして、底の表面積が大きいため、効率的に熱を吸収します。つまり、湯沸かしがとても速いのです。
寒さの厳しい「北欧」ならではの工夫がされています。
容量は0.7L・1.5L・4.0L の3種類。ソロなら0.7Lを選択。デュオ(2人)なら1.5L。4Lは大家族向けでしょう。
とてもスタイリッシュで機能的なケトルですが、一点だけ注意しておきたいことがあります。ここをどう考えるかで選択すると良いと思いますよ。
お湯の注ぎ口が平らなので、注ぎ心地は他のケトルに劣る
コダワリ玄人系
ちょっと高価ですが、徹底的にこだわりたい、キャンプ玄人向けのケトルがこちらです。
形や素材が独特なので、他のキャンパーとはちょっと違う雰囲気が出せると思います。そのため、人とかぶりたくない方におすすめです。
カジュアル<ドレスな印象ですね。
グランマーコッパーケトル (小)
薪ストーブ販売で有名な「ファイヤーサイドさん」の銅製ケトルです。ファイヤーサイドさんの製品は本当にすべてが魅力的。玄人が作った道具という印象がビシビシに伝わってくるんですよね。
容量は3.2L 。銅のボディに、木製ハンドルのマッチングが最高です。
「銅」の熱伝導率(403)はアルミ(236)の1.7倍ありますから、実売されているケトルの中では最速と言えるでしょう。
ステンレスにはない「独特の高級感」があるので、こだわり派にはぴったりだと思います。
グランマーコッパ―ケトル (大)
先に紹介した「グランマーコッパーケトル」の大容量バージョン。
容量は5.4L。もちろん熱伝導率の良い銅製です。
大容量なので、料理・汚れ落とし・湯たんぽなど、贅沢にお湯を使うことができますね。冬キャンプに頻繁にいく方、大人数でキャンプにいく方向けです。
レトロホーロー系
ホーローとは金属にガラスをコーティングしたもの。艶があり、美しく、耐食性にすぐれ、保温性が高い、という特徴があります。
レトロな雰囲気はとてもフォトジェニックで、焚き火との相性はとても良いです。
ファイヤーサイド レトロホーローケトル ブラック
こちらも、ファイヤーサイドさんのホーローケトル。
容量は2.2L。レトロなデザインと求め易い価格が素敵です。「ケトルってこういう形だよね。」と思わせてくれるデザインは本当に素敵。「さすがファイヤーサイド!」と思わせる一品だと思います。
これはストーブの上においても絵になりますね。
ファイヤーサイド レトロホーローケトル ブラウン
こちらはブラウンバージョン。
品のよい色合いがとても素敵。ブラウンのケトルってすごく珍しいので、注目されること間違いなしだと思います。(焚き火にかければすぐにブラックになりますが(笑))
PETROMAX(ペトロマックス) パーコマックス ブラック
ドイツの老舗メーカー “ペトロマックス” のホーローケトル。
容量はスタンダードな1.5L。 パーコレーター(コーヒーを抽出する器具の一種)が付属しているのが特徴的です。
非常に人気のケトルで、一時期は数倍に値上がりすることもありました。無骨なブラックの色合いと、Petromaxのホワイトロゴが非常にスタイリッシュです。
小型アルミ系
ソロキャンプやバイクキャンプで便利なのが、小型のアルミ製ケトルです。
アルミは軽くて熱伝導率(236)が良いので湯沸かしが速いです。そして水切れもとても良い。アルミケトルも焚き火で使用することができますが、耐久性はステンレスには及びません。
- アルミの融点:660度
- ステンレスの融点:約1500度
とはいえ、焚き火台の炎程度では全く問題がないので安心してください。
トランギア ケトル 0.6L
世界中の旅人に愛されているという、トランギアのアルミケトル。
容量は0.6Lと小さめですが、ソロキャンプ(1人)でお茶を飲んだり、カップラーメンを食べる程度では十分。軽く、湯沸かしは早く、お湯切れがよいという素晴らしいケトルです。
焚き火で使用するデメリットとしては「持ち手のシリコンが溶けやすい」とうことですが、思い切ってシリコンを外して無骨仕様にするのも良いと思います。(現行品は取り外し可能)
値段も安価なので、ソロキャンプ を始めたい人にはもの凄くおすすめですよ。絶対に後悔はしないと思います。
トランギア ケトル 0.9L
前述のケトルの0.9Lバージョンです。
ソロ(1人)〜DUO(2人)で使うのであれば、少し大きめのこちらをセレクトした方がいいと思います。カップラーメン(400mlくらい)なら2人分作れる容量です。
ユニフレーム ケトル700
ユニフレームのコンパクトケトルで、容量は700ml。
トランギアのケトルとの違いは、ステンレス製の太いハンドルがついているということ。シリコンカバーがないので火傷には注意が必要ですが、逆に焚き火で「ハンドルが溶ける」のを気にせず使用できるというメリットがあります。
余談ですが、ユニフレームさんのステンレス製品はどれも質感が良いです。
ユニフレーム ケトル900
前述のケトルの900mlバージョンがこちらです。
PRIMUS ライテック・ケトル 0.9L
PRIMUS(プリムス)はスウェーデン発祥のブランド。創業はなんと1892年と歴史のあるブランドです。容量は0.9L。
最大の特徴は、ハードアノダイズド加工(硬質アルマイト処理加工・耐蝕・耐摩耗性が高い)が施されているということです。この表面処理により、耐久性はもちろん、質感が他のケトルよりも高いです。
持ち手が熱くならないのも実用的なポイントですね。
いろいろ便利系
最後に、「ケトルだけど鍋としても使える!」という製品も紹介しておきます。湯沸かしだけでなくラーメンなども煮込めるとても便利なものです。
スノーピーク ケトルNo1 CS-068
「ケトルNo1」は、スノーピークがアウドドアでの使いやすさを追求したら、この形に行き着いたというケトル。
容量は0.9L。デザインは独特で、そそぎ口・ベイルハンドル・持ち手、全てがついている形状です。使いやすいはずですね。
2,000円代と安価なのですが、「ケトルNo1は本当に買ってよかった!」というキャンパーは多く、評判のよい製品ですよ。
綺麗に使うより、焚き火の煤で真っ黒にして使いたいですね。
CAPTAIN STAG (キャプテンスタッグ) ケトル クッカー 1.3L
容量は1.3L。「ケトルクッカー」の名の通り、持ち手の向きを変えるだけで片手鍋としても使えるケトルです。まさに1台2役。
スノーピークのケトルNo1との違いはベイルハンドル(上部の持ち手)がないところですが、このあたりはお好みですね。
まとめ

以上、キャンプにおすすめの「直火ケトル」の紹介でした。
一年を通して、焚き火の側にはお気に入りのケトルが欲しいものです。
実際に焚き火をしているとわかりますが、自然の中での焚き火と、ケトルの蒸気の組み合わせは本当に美しいと感じます。
焚き火は環境負荷が大きいように感じますが、木は多くの二酸化炭素を吸収して成長し、朽ちる時に二酸化炭素を放出します。そして、その量は薪を燃やした時と同じなんだそうです。
つまり焚き火用のケトルがあれば、カーボンフリーな燃料で湯沸かしができるということ。とってもサステナブルなんです。
おまけにそのビジュアルは人々に癒しの時間を与えてくれます。とても素敵なことだと思いませんか?
堅牢で、直火でも使えるケトルは実用的なだけでなく、視覚的にもキャンプの満足度を上げてくれるアイテムです。ぜひお気に入りのケトルを見つけて、育てて、キャンプを楽しんでくださいね。
それでは。素敵なアウトドアライフを!