Colemanの『スポーツスターⅡ 508A』を買ったのでレビューをします。
スポーツスターⅡ 508Aは タンク一体型ガソリンストーブ。
燃料にガンガン気化するガソリンを使用しているため、氷点下の厳冬期や雪山でも使えます。プレヒート(余熱)なしで良いし、火力の調整もしやすいガソリンストーブですよ。
Contents
Coleman(コールマン)とは?
Colemanは120年の歴史あるアメリカのアウトドアカンパニー。1901年米国カンザス州ウイチタにて創業。1903年には自家製ランプの製造を開始。その後もキャンプ用ストーブ・ヒーター・クーラーなど幅広いアウトドア用品の提供をして市場の信頼を得る。米国アウトドアを代表するカンパニーとなった。
スポーツスターⅡ 508A|スペック
ColemanスポーツスターⅡ 508Aのスペックがこちら。
火力 | 約2,125kcal/h |
容量 | 約520cc |
使用燃料 | ホワイトガソリン |
使用時間 | 約1.5~3時間 |
サイズ | 約φ14×14(h)cm |
重量 | 約960g |
付属品 | プラスチックケース |
スペックで注目したいのが、2,125kcal/hという火力。数値だけをみるとたいしたことなさそうですよね?ところが低温でも最高火力を引き出せるから性能が低下しがちなガスストーブより圧倒的に強いという印象です。
スポーツスターⅡ 508A|開封
どーん。これが 『Coleman SPORTSTER Ⅱ』です。わくわくが止まらないぜ!
専用のプラスチックケースと取説が付属しています。
取説は日本語対応。さすがコールマンジャパン。
ケースから取り出してみましょう。
どーん。
第一印象は「古き良きアメリカ」でした。
すっきりとした金属製タンクに真鍮のジェネレーターが張り出していて、無骨な道具感が “パない” です。
良いデザインは「これ以上足せないし、引けない」バランスから生まれると思う。
「スポーツスターⅡ 508A」まさにそれ。ハリケーンランタンなども、昔から形が変わらないですよね。
この赤いつまみは着火・消火・火力調整の役割を持ちます。全てこのレバーで行うことができるシンプルさが素敵。間違いようがない。
これがポンプです。ポンピングによってタンク内の圧力が高まり、ガソリンを気化しやすくします。つまり酸素と混ざりやすくして、燃えやすくします。
ガソリンはここから補充します。
燃料を入れる
本来はコールマンのホワイトガソリン(純度の高いガソリン)を使用するのですが、私は自己責任でバイクのガソリンを補充しています。
自動車などに使用されているガソリンはピンク色のため、「赤ガス」とも呼ばれます。で、赤ガスには煤が多かったり、ジェネレーターが詰まるなどのデメリットがあります。
なので、純正のホワイトガソリンの使用するのがベストです。
ガソリンは常温でもどんどん気化するので、取り扱いには最新の注意を払ってください。静電気を除去するためには事前に金属のものに触れておくか、水で手を洗うとよいです。
スポーツスターⅡ 508A|ポンピングのやり方
続いて、スポーツスターⅡのポンピングのやり方がこちら。
- 燃料キャップが閉まっているか確認
- 燃料コックOFFを確認
- ポンプのつまみを左に2回転まわしてロックを外す
- 25回以上ポンピング
- 空気が逃げないようにつまみを最後まで押し込む
- つまみを右に2回転させてロック
- 火を近づけながら、燃料コックを開き点火する
それでは実際にポンピング、点火までをやっていきましょう。
燃料のキャップがちゃんと閉まっていること、燃料コックがOFFになっていることを確認できたら、ポンプのつまみを左に2回転させてロックを外します。
つまみが硬くて回らないときはプライヤーを使用するとあっさりと回転します。(新品の状態では硬いことが多いようです。)
ロックが外れてポンプを引き出すことができました。
つまみの中央にある穴を親指で押さえ、人差し指と中指を添えて、25回以上ポンピングします。
穴をしっかり塞がないと圧力が逃げてしまうので、注意が必要です。ポンピングが終わったらつまみを最後まで押し込み、右に2回転させてロックします。(元に戻すということです)
スポーツスターⅡ 508A|着火の仕方
ポンピング終了後、先の長いライターで火を近づけ、赤い燃料つまみを反時計回りに回すとガソリンに着火します。(必ず火を先につけておいてから、燃料つまみを開いてください)
気化したガソリンが燃え始めました。点火時に多量の圧力を使用してしまうので、先ほどの要領で、30回程度ポンピングをすると炎が安定します。
着火時は赤く高い炎が立つのでくれぐれも注意してください。覗き込むように着火するのはダメですよー。
徐々にブルーフレームに変わっていきます。これがガソリンならではの美しい炎なんですよ。すごく素敵!
燃料つまみを絞ると中火〜弱火にすることができます。火力調整がしやすいのもスポーツスターⅡの素晴らしい点ですね。
長時間使用するときは適宜ポンピングが必要です。
スポーツスターⅡ 508A|消化の仕方
消火は簡単です。赤い燃料調節つまみをOFFにするだけ。(時計回りに最後まで戻します)
ジェネレーターに残ったガソリンがしばらく(2分〜3分)燃えますが、しばらくすると消えます。
消火完了です。本体が十分に冷めたのを確認したら、燃料タンクのキャップを少しずつ緩めてタンク内の圧力を逃ししてください。(圧力は必ず、毎回抜くようにしましょう)
スポーツスターⅡ 508A|お湯を沸かしてみる
ガソリンストーブは「火力が強い」といわれますが、本当でしょうか?コーヒー1杯分(200cc)のお湯を沸かしてみましょう。
燃料つまみは最大にしています。
タイムは1分25秒。
先日購入した1000Wの電気ケトルと全く同じタイムでした。出先で電気ケトルばりにお湯がわかせるなら、必要十分ですね。
冬のキャンプにガソリンストーブをすすめる理由
冬のキャンプにガソリンストーブがおすすめな理由がこちらです。
夜が深けてきたころ・・気温は氷点下になることもしばしば・・そんな時、頼りになるのがColemanの『スポーツスターⅡ 508A』なんです。
なぜか?気温が氷点下になると一般的なガスは点かないんです。それが「ドロップダウン」と呼ばれる現象。私も冬キャンプを始めたころは辛い朝を経験しました。
「えっ・・買ったばかりなのにガス点かないじゃん!なんで?」と・・朝すぐにお湯が使えないのは本当に辛いものです。
冬季のドロップダウンの理由
液体燃料が燃えるときは空気中の酸素と混ざる必要があります。混合気という状態になってはじめて燃焼することができます。
ところが、一般的なガスカートリッジに使用されているブタンという燃料は0℃付近(−0.5°)では気化しません。つまり燃料が液体のままなのでカートリッジから出てこないのです。
これを防ぐために「イソブタン」や「プロパン」を混合した寒さに強い冬用(低温用)のガスカートリッジが用意されているのですが、あまりに寒いと着火できなかったり、短時間で火力が不安定になることがあります。
ガソリンストーブの優位性
そこで、『圧倒的な優位性』を誇るのが燃料にガソリンを使用したストーブです。なんとガソリンは−40℃以下でも着火が可能。つまり、北極や南極など、地球上のほぼ全ての場所で「安定した燃料」として使用することができます。
まとめ
以上、Coleman『スポーツスターⅡ 508A』のレビューでした。
購入前は「音がうるさいんじゃないか?」「火力調節がしにくいんじゃないか」と思っていましたが、想像以上に使いやすいガソリンストーブだということがわかりました。
ポンピングという手間も”儀式” 的な感じであまり苦には感じません。(文字にするとめんどくさそうですが、実際は大した手間ではないです。)また、分離式のガソリンストーブと違って燃焼部とタンクが一つになっているのは手間がなくて良いです。(機器の脱着の手間がないからすごく楽)
使用すること自体に喜びを感じられる素晴らしい道具だと思いますよ。厳冬期にキャンプをされる方におすすめです。きっとキャンプに楽しみが一つ増えると思いますよ。
@ソロニワでした。
※Amazonでは120周年アニバーサリーモデルの赤が販売中(欲しい。でも高い・・)、楽天・Yahoo!でも在庫は少なく価格も高騰している様子です。
508aとセットで揃えたいのが、「ヒーターアタッチメント」というオプション品です。ヒーターアタッチメントについては、こちらで記事にしています。
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