今日はチタンのクッカーで炊飯する方法を紹介します。
使用するのはスノーピークの「ソロセットチタン」です。
旧型の「ソロセット極チタン」をベースに、さらに使い勝手をよくしたソロ用クッカーで、縦型でスマートなデザインはソロキャンプや登山のパッキングに最適。
ただし、このクッカーの弱点はチタン製ゆえに「熱電動率」が低いということ。つまり、熱の電動率の高いアルミクッカーなどに比べて、熱が一点に集中し、焦げ付きやすいのです。
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「ソロセットチタン」を購入した理由
「ソロセットチタン」を買った理由は、道具としてとても美しいからです。
チタンの独特の質感、色合い、サイズ感、全てに一目惚れでした。
とくに下にスタッキングされる「カップ」は540mlという絶妙の大きさで、110缶も収納することができます。蓋もついているので、これで炊飯ができれば究極のソロクッカーになると考えたのです。
チタンは炊飯向きではない
ところが困ったことが一つ。チタンには「熱電動率が悪い(アルミの13分の1以下)」という特性があり、「炊飯」には向いていません。過去、数々の勇者がチタンでの炊飯に挑戦し、多くの犠牲者がでているのはみなさんがご存知のとおりです。
でも私は「ソロセットチタン」を使うことを諦められませんでした。
だってカッコいいんだもん
チタンが炊飯に向いていないことは周知の事実。でもなにか方法があるはずです。
どうしてもチタンで炊飯がしたい
ということで、銅板を切り出してきました。大きさは10cm×10cm程度。厚さは1mmです。
銅の熱伝導率はチタンの23倍もある
「銅」は熱電動率がとても高いんです。熱伝導率が高いということは、熱の広がりが均一。一点に集中することがないから、焦げ付きにくい。
数値化すると以下のとおりです。
- 銅:403
- アルミ:236
- 鉄:83.5
- チタン:17
なんと チタンの23倍もの熱電動率 をもちます。
「ソロセットチタン」のカップを載せてみました。いけそうですね。
チタンのクッカーで炊飯をしてみる(実験編)
早速「炊飯」をしていきましょう。
お米をといで、水をいれて。今回は0.7号炊き(水は150ccくらい)にします。1合の場合は水は200ccなので、7割+αという感じです。
お米の正しい炊き方
お米の炊き方についてもまとめておきます。
- 米は手でやさしく3回ほど砥ぐ
- 浸水時間は、夏なら30分、春秋で45分、冬は1時間
- 炊飯に要する時間は10分〜12分
- 蒸らしは10分
最初の3〜4分くらいは強火にかけます。
ぐつぐつと沸騰してきたら、少し火を弱め、徐々に弱火にしていきます。
10分〜12分程度で火から下ろします。(吹きこぼれがなくなり、チリチリという音がしたらおろしてしまった方がよいです。)その後はタオルなどで巻いて10分蒸らします。
つややかに、お米が炊けました。
鍋底を確認してみると、焦げは一切なし。大成功です。
チタンのクッカーで炊飯した結果(フィールド編)
先に紹介したのは室内での「チタン炊飯実験」でしたが、実際のフィールドでは、風や気温など、条件がまちまちです。なので、野外でもチタン炊飯をしてみました。
結果、フィールドでも問題なく炊飯することができましたよ。
まとめ
以上、「チタンでも炊飯はできますよ」というのが結論です。
今回炊飯に成功したことで、「ソロセットチタン」だけをもってソロキャンプをすることも可能になりました。カップでご飯をたいて、ポットでレトルトカレーなどを湯煎すれば一食完成ですからね。
スノーピークのソロセットチタン、おすすめです。
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