キャンプにノスタルジックな灯りを!「灯油ランタン」のおすすめをまとめてみた。

Kerosene lantern




キャンプにおすすめの「灯油ランタン」を紹介させていただきます。

灯油ランタンは、経済的で扱いやすいランタンです。とくにガソリン式と比較した場合は安全面でとても優れているといえます。

灯油を気化(加圧)して使えば明るく、液体のまま使えば、まるでロウソクのように静かで雰囲気のある灯りを楽しめる。

こんな素敵な道具はなかなかないですよね。

灯油ランタンの特徴

灯油ランタンの特徴がこちらです。

安全

灯油はガソリンと比較するととても安全な物質です。-38度で引火してしまうガソリンに比べて、灯油の引火点は50度。それが「灯油は常温では引火しない」といわれる所以です。

静か

灯油は液体のまま燃やせば無音です。つまり、虫の音や、水の流れる音などの自然音を、ありのままに楽しむことができます。雰囲気を楽しむキャンプには最適だと言えるでしょう。

経済的

灯油の平成30年度の平均価格は、97円/1L。ランタンで消費する灯油はほんのわずかなので、とても経済的な灯りです。

フュアーハンド式の灯油ランタンで340mlの灯油を使用、20時間燃焼したとすると、1時間あたりの燃料費は1.7円程度になります。

灯油ランタンの種類

灯油ランタンには大きくわけて「加圧式」と「フュアーハンド式」「マイナーランタン」という3種類のものがあります。

加圧式の特徴

灯油に圧力を加え、気化させて燃焼させるもので、とても明るいのが特徴です。

ただし、燃焼音が発生してしまうのと、灯油を気化させるためのポンピングいう作業があるのがデメリットです。

フュアーハンド式の特徴

フュアーハンド式は、ランタン底部のタンクから毛細管現象により灯油(液状)を芯に供給します。両サイドに設けられたパイプからは新鮮な空気が常に供給され、安定した平たい炎を作り出すことが特徴的です。

また、特別風に強いことから別名ハリケーンランタンともいわれ、風速80m火が消えることがないのが特徴です。

マイナーランタンの特徴

19世紀のイギリス ウェールズ(当時の大炭鉱地帯)で、鉱夫(Miner)が使用していたランタンです。ウェールズの古い呼び名が「カンブリア」であることから、「カンブリアンランタン」とも呼ばれています。

炭鉱では地中から可燃性のガスが噴出することがあり、ろうそくでは引火・爆発などの事故があったことから開発されました。本体が真鍮製であるのが特徴的ですが、「岩石にぶつかっても火花が発生しない」という理由で真鍮が採用されているそうです。

「天空の城ラピュタ」中で、パズーが使っているランタンがまさにそれですね。

灯油とガソリンの違い

灯油ランタンをおすすめしたい理由の一つが「安全性が高い」ということです。

灯油もガソリンも液体そのものが燃えるのではなく、気化した気体が空気と混ざり合うことで燃えます。つまり気化温度が高い灯油は、常温で火を近づけても引火しないのです。

気化温度引火点
灯油40度50度
ガソリン–40度−38℃

灯油は40度から気化が始まり、炎を近づけて50度以上になれば引火します。一方で、ガソリンは氷点下でもどんどん気化して空気と混ざり、-38度の状態でも引火してしまいます。つまりガソリンは「火の気があればいつでも燃えるぜ!」状態なわけです。

灯油ランタンのおすすめ

ペトロマックス HK500

ペトロマックスは1910年創業。ドイツの老舗ランタンメーカーです。HK500は非常に有名なモデルで、その美しさと明るさからとても人気があります。明るさは400W相当。タンク容量は1Lで、8時間の燃焼が可能です。

Coleman ケロシンランタン 12022-L

コールマンの加圧式ケロシン(灯油)ランタンです。明るさは200W。タンク容量は950mlで、9時間の燃焼が可能です。同社のガソリンランタン(ホワイトガソリンを使用)と比べると、圧倒的に経済的ですね。

Coleman(コールマン) ケロシン(灯油) ランタン 12022-L [並行輸入品]
コールマン(Coleman)

フュアーハンドランタン 276

フュアーハンドは1893年にドイツで誕生し、100年以上も愛されている灯油ランタンです。ヒマラヤ遠征や世界各国の軍隊でも使用されていることから、その性能は折り紙つき。

あの「ヒロシさん」も275という廃盤のモデル(タンクが少し小さい)を使用されています。現行モデルである276のタンク容量は340mlで、約20時間もの燃焼が可能です。

デイツ ハリケーンランタン

Dietz社は1840年、ニューヨークにて創業。タンク容量は340mlで、20時間の燃焼が可能です。フュアーハンドと同等のスペックですが、デイツにしかないカラーもあるので、お好みで選んでよいと思います。

ペトロマックス HL1ストームランタン

ドイツの老舗ランタンメーカー、ペトロマックスの灯油ランタンです。ニッケルメッキを施した美しい本体が特徴的。タンク容量は150mlで、20時間の燃焼が可能です。

キャプテンスタッグ ブロンズランタン

今回紹介した中では最も安価な灯油ランタンです。本体はブロンズ仕上げ。タンク容量は200mlで、14時間の燃焼が可能です。とても安価なので、「灯油ランタンをとりあえず試してみたい」という方にはいいかもしれません。

JD Burford マイナーズランプ

「JD Burford」はイギリスにある金属加工会社。マイナーズランプの発祥の地であるウェールズにて、伝統製法によるハンドメイドランプを作り続けています。真鍮(ブラス)を使用した本体はとても魅力的。タンク容量は50mlで、5時間の燃焼が可能です。

真鍮 CS マイナーランプ

ヨットランプとして小型船舶で使われてきたランタンです。タンク容量は50ccで、10時間の燃焼が可能です。「JD Burford」や「E.Thomas & Williams」に比べると、お求めやすい価格ですね。

デンハーロッテルダム カーゴランタン

オランダのデンハーロッテルダム社のとても雰囲気のあるオイルランタンです。同社の製品は、「実用」であることに価値をおいていて、世界中の船舶に使われているのだとか。本体は真鍮製で、25時間のロングライフです。他にはない「海」を連想させる形状がとても魅力的ですね。

まとめ

ノスタルジックなキャンプにぴったりおすすめの「灯油ランタン」の紹介でした。

灯油ランプはとても歴史のある灯りです。日本では1860年ごろに渡米した日本人が持ちこんだものが最初なんだそうです。

150年以上前から使用され、今でもキャンプ道具として人々に愛されているあかり。その理由はとても実用的だからでしょう。

そんな灯油ランタンには、ロマンを感じずにはいられませんね。

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