HONDAスーパーカブ(AA01)のパンク修理方法を紹介します。
具体的には、後輪側のタイヤを外し、古いチューブ→新しいチューブに交換していきます。
後輪側はチェーンがあるので、一瞬「まじかよ!?」「めんどくさ!!」となりがちですが、安心してください。今回はチェーンを外さない状態で交換してみましたよ。
あくまでも自己責任で。参考程度にご覧くださいね。
カブがパンクしました・・
あーあ・・カブの後輪がパンクです・・
買い物の帰り道だったのですが、「なんかパワーがでないなー。」と思っていたら案の定・・空気をちょこちょこ入れつつ、最終的には押して帰ってきました・・
パンクの原因は「金属片」でした。鋭利な薄板がつきささった模様。
Oh shit! (えらいこっちゃ。こんちくしょう。)
このまま放置するとホイールが変形してしまいそうなので、早速修理します。
「犯人」を摘出しました。今度、焚き火で火あぶりにしてやろうと思います。
カブのパンク修理方法
今回は後輪タイヤを外して、チューブを新品に交換していきますよ。後輪タイヤは減りやすいので、ついでに新品タイヤに交換してしまうというのもありですね。
ちなみに手順をまとめるとこんな感じです。
- 後輪のブレーキパーツを外す
- リアアスクルシャフトを外す
- 後輪を外す
- チューブ交換をして戻す
必要な工具とチューブ
必要な工具とチューブがこちらです。チューブはブリジストンのMCSC9001を使用しました。他には、ビードクリーム(タイヤの脱着がスムースになるもの)があると良いと思います。あっ、トルクレンチを写真に撮るの忘れました・・
- チューブ
- タイヤレバー(2本)
- スパナ(10mm/12mm/14mm)
- ソケットまたはスパナ(19mm/23mm)
- ペンチ
実際にやってみる
では、実際にやっていきましょう。まずは後輪を外すところから。
カブの後輪タイヤの外し方
後輪(右側)にはブレーキ部分の固定パーツがあります。ボルトに「割りピン」があるので、まずはペンチなどでまっすぐにして外します。
その後、ナット(12mm)を外します。この部分は、ゴム・ワッシャー・ナットの3つで固定されているので、無くさないように注意です。組みつけの順番も大切なので覚えておいてくださいね。
続いて、後輪のブレーキ調節ナット(14mm)を外します。
これでブレーキ関係の取り外しは終了。貫通している長いボルトを引き抜くときは、ブレーキペダルを踏みながらやると楽に抜けます。
侍が「抜刀」するように。そんなイメージで抜いてやりました。
次に、リアアスクルシャフトを緩めます。やり方にはコツがあるので、ご説明します。
まず、右側のナット(14mm)にレンチをかけます。(シャフトが空回りするのを防ぐ)
次に、左側のアスクルナット(19mm)を緩めます。(右側をレンチで固定しながら、同時に左側を緩める感じです)
そうです。ご想像どおり、柔道家が襟を取りにいく感じで緩めてください。
アスクルナット(19mm)が外れました。
同様に奥にあるスリーブナット(23mm)も緩めて取り外します。これでリアアスクルシャフトを抜く準備は完了です。
後輪を持ち上げつつ、リアアスクルシャフトを抜いていきます。
私のカブはセンタースタンドを取ってしまっているので、ブロックなどを用意しておく必要があります。
※センタースタンドがついているカブは、スタンドをかけるだけで後輪を外すことができますよ」
後輪タイヤが外れました。(片手で持ち上げてる状態)
ソロニワ特製「スーパーコンクリートブロック・DXダンボール台」の上に後部を乗せます。
繰り返しますが、センタースタンドがついているカブにはこんな苦労は必要ありません・・
ご覧のとおり、チェーンを外すことなくホイールを外すことができました。
チューブを交換する
チューブの空気を抜いたら、タイヤレバーを使用して、ビード(リムと接触するタイヤの横の部分)を外していきます。(一箇所外したあと、その周囲を徐々に外していくとうまくいくと思います)
半分くらい外したら、あとは手で十分外すことができます。
片側のビードが外れたら、隙間からチューブを外します。
もう片側のビードも外せばタイヤの分離完了です。(手で外れると思います)写真だとホイールの中央にゴムのパーツがあると思いますが、これがリムバンドです。今回は交換しないのですが、できればタイヤやチューブ交換の際に一緒に新品交換しておくと安心です。(パンクの可能性が減るから)
とくにこだわりがなければ、このあたりの17インチ・22mm幅のものを取り付けておけば問題ありません。参考までに!
そして今回使用したチューブはこちらです。ブリジストンの17インチ用。タイヤの太さは2.25〜2.50に対応しているものになります。IRC(井上ゴム)のものと比べると厚みがあり、しっかりしている印象です。
IRC(井上ゴム)のものもよく使用します。ブリヂストンに比べるとゴムが柔らかい印象。こちらも評判が良いし、安いのでお好みでよいと思いますよ。
新しいチューブには軽く空気を入れてみて、慣らしをするとよいです。(形状の確認もできる)
つづいて(ビードクリーム)の出番です。タイヤのリムに塗り込むとホイールへの組み込みがスムースになりますよ。
これがあるとないとでは大違いです。どのメーカーでも大差ないと思いますが、小さいものを一つ持っておくとチューブ交換がすごく楽になります。ぜひお試しを。
タイヤのリムにビードクリームを塗り込んでいきます。
まず片側のビードをはめて。
空気をぬいた新しいチューブを入れ込んでいきます。
チューブに軽く空気を入れてみて、ホイールとタイヤの間にしっかり収まっているか確認します。ホイールとリムに挟み込んでしまうとパンクしてしまうので、要チェックです。
もう片側のビードを入れていきます。
最後はタイヤレバーで。チューブをレバーではさまないように注意しながら、ビードをホイールに入れていきます。(レバーは90度まで上げない方が良いです)
ちなみに、タイヤレバーは先の平たいものが使いやすいと思います。評価が高いのがデイトナのこちらです。
チューブがしっかり入っているかをしっかり確認します。(ここでチューブが飛び出ていると、空気を入れた途端に「ジ・エンド」です。)
タイヤに空気を入れたら、元どおり組み付けて完成です。
ちなみに、適正空気圧は以下のとおり。
カブ(AA01)の適正空気圧
- 前輪175kPa(1.75kgf/c㎡)
- 後輪200kPa(2.00kgf/c㎡)
組み付け後の注意点
後輪タイヤを組み付けた後、特に注意したいことがあります。
安全のためにも、以下のポイントは徹底してチェックすることをおすすめします。
ナットの締め付けは適正か?
私のカブ(AA01)の適正締め付けトルクは以下の通りでした。車輪が回転する部分なので、トルクレンチでしっかりとチェックしておきましょう。
- リアアクスルナット 59N・m
- スリーブナット 44N・m
E-Valueのトルクレンチは安いし、評判も良いです。デジタル型のトルクレンチもありますが高価なので、私はプレセット型(手動でトルクを調節する)で十分だと思っています。
後輪ブレーキはちゃんと効くか?
ホイール、ブレーキの組み付け後、「後輪ブレーキがちゃんと効くかどうか」はしっかり確認しましょう。(このナットを締めると遊びが小さくなります)
チェーンは緩んでいないか?
後輪を外すため、「チェーンの張り」のチェックも必ず行います。一般的に、チェーンの緩みは1cm〜2cm程度が適当とされています。
最後に
以上、スーパーカブ(AA01)のパンク修理方法の紹介でした。
- 「カブのパンク修理を自分でやりたい」
- 「カブのチューブの交換方法をしりたい」
そんな方の参考になればうれしいです。
自分でしっかりとメンテして、安全なバイクライフを楽しみましょう!