スズキ アルト・ラパン(HE21S)のプラグ交換方法




スズキ アルト・ラパン(HE21S)のプラグ交換方法を紹介します。

ウチのラパンちゃんは、前回のプラグ交換から2万キロ以上走行しています。最近、長野の山道をひたすら走ることがあったのですが、なんだかいままで以上にパワーのなさを感じました。

ということで、スパークプラグを新品に交換していきましょう。難易度はやさしめ、作業時間は30分ほどです。

この形式(HE21S)のラパンには「K6A」というエンジンが採用されています。なので、同形式のエンジンが採用されている軽自動車(アルト・ワゴンR・ジムニーなど)であれば、ほぼ同様の手順で作業ができると思います。

「ラパンのプラグ交換を自分でしたい」「プラグ交換の工賃を節約したい」という方の参考になればうれしいです。

プラグを交換する理由

スパークプラグはその名のとおり、燃焼室内で火花を飛ばす部品です。混合気に着火することで爆発が起こり、エンジンは動いています。

このプラグが劣化すると、燃費の悪化・エンジン出力の低下・イグニッションコイルへの負担増などが発生します。だから適切な時期に交換する必要があるんですね。

イグニッションコイルとは?バッテリーの電圧を増幅し、プラグに電力を伝える部品です。プラグが劣化すると、要求電圧が高まり、この部品に負担がかかるわけです。イグニッションコイルは純正だと結構高いので、「イグニッションコイルの負担を減らす上でも、プラグは適切な時期に交換した方がいいよね」というのが私の意見です。

ラパン(HE21S)プラグ交換|必要な工具

ラパンのプラグ交換に必要な工具はこちらです。

プラグの締め付け自体は16mmのソケットがあればできるのですが、可能な限りトルクレンチを使用し、適正なトルクで締め付けることをおすすめします。

  • プラスドライバー
  • ソケット(8mm・10mm)
  • プラグソケット(16mm)
  • ラチェット(またはT型ハンドル)
  • トルクレンチ(推奨)

ラパン(HE21S)プラグ交換|手順

プラグ交換の手順がこちらです。

  1. エアクリーナーボックスをずらす
  2. プラグカバーを外す
  3. イグニッションコイルを外す
  4. プラグを交換する

順に写真付きで説明していますので、やっていきましょう。

エアクリーナーボックスをずらす

まずは赤丸部分(上)のネジを緩め、エアクリーナーボックスの爪を外して、エアクリーナーボックスの蓋をずらします。

ここのネジを緩めると、接続部分を引っこ抜くことができますよ。

左右の爪は、上に引いてリリース。

エアクリーナーの接続部分を引っこ抜きました。

カバーを外す

エアクリーナーボックスの蓋をずらすと、プラグカバーにアクセスすることができます。赤丸の8mmボルトを外します。

パカっと。

カバーを外すとイグニッションコイル(中央に並んでいる黒いパーツ)が見えます。こいつが電圧を増幅させ、その先のプラグに電力を与えてるわけです。私がちゃんとプラグ交換をする理由のひとつが、「イグニッションコイルを保護する(負担をかけない)」です。

イグニッションコイルを取り外す

イグニッションコイルの固定ボルト(10mm)を外します。

イグニッションコイルを垂直に引き抜きます。

外れました。

穴の奥にプラグが見えます。ラパンの場合3気筒なので、これを3つ交換すればOKです。

古いプラグを取り外す

プラグを外すには、このようなプラグソケット(16mm)を使います。中にマグネットがついているので、奥まったプラグを取り外すには最適です。(普通の16mmのソケットだとプラグを緩めることはできますが、奥まったところから取り出すのは難しいです。)

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プラグの摘出完了。

プラグの新旧比較です。左が古いものですが、中心電極部分の右側が少し丸くなっているのが確認できると思います。

高圧の火花により電極は摩耗していきます。2万キロほど走行しているのでこんなものでしょうか。

新しいプラグを取り付ける

今回取り付けるのはデンソー製の、IXU22というプラグです。メーカーのマニュアルでも指定されているイリジウムプラグで、出力、加速レスポンスを引き出すとされています。

寿命は2万キロほどなのですが、パワーアップが見込めるということでこちらにしました。

新しいプラグを取り付けます。

手で回せるところまで締めこんで。

トルクレンチで、締めこみます。締め付けトルクは以下を参考にしてください。

  • 新品プラグの締め付けトルク:22Nm
  • 一度外して2度目の締め付けトルク 13〜22Nm

2本目も同様に交換していきます。

3本目も同様に交換・・と、ここで問題発生。

3本目(右側)は、スペースが狭くてイグニッションコイルを引き抜くことができません。コネクターを外すにも手を入れるスペースがないのです。エアクリーナーボックス(下)をずらす必要があります。

エアクリーナーボックスの右側に10mmの固定ボルトがあるので、ソケット、もしくは+ドライバーで取り外します。

エアクリーナーボックス(下)をずらすことができました。3本目のコネクタを外せば、イグニッションコイルを垂直に引き抜き抜くことができます。

無事摘出完了。

新しいプラグを組み付け、全てのプラグ交換が完了です。

カバーを取り付けて。

エアクリーナーボックスを接続して。プラスドライバーで締め付けます。

エアクリーナーボックスを戻したらプラグ交換の作業完了です。

ラパン(HE21S)プラグ交換|適合表

最後にラパン(HE21S)に使用できるプラグについてもまとめておきます。メーカーのマニュアルによると、このあたりのプラグが使用可能です。

ターボなし2WDまたはターボ車NGK KR7AI
ターボなし2WD またはターボ車デンソー IXU22
ターボなし4WDNGK DCPR7E
ターボなし4WDデンソー XU22EPR-U
アルトラパンHE21S スパークプラグ一覧

ウチのラパンちゃんはターボなし2WDです。

であれば、NGK の KR7AI(1,600円くらい)にするか?デンソーのIXU22(1000円くらい)にするか?

なやましいところですが、両方片側(中心電極のみ)のイリジウムプラグであり、耐久性も同じくらい(2万キロ)。だったらコスパのよい方を選ぼうという流れで、今回使用したプラグがこちらです。

デンソー IXU22というメーカー指定のイリジウムプラグになります。寿命は2万キロ。耐久性はそこそこですが、燃費や出力アップがみこめるというプラグです。

より長寿命なイリジウムプラグがこちらです。燃費や出力アップはそこそこですが、長寿命なタイプ。こちらの寿命は10万kmのタイプになりますが、軽自動車の場合は5万キロ程度を目安にすると良いと思います。(常用回転数が普通車より高いため)

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