ヒルバーグの アクト(Akto)を購入しました。
これから購入を検討している方のためにレビューをしたいと思います。
Contents
アクト(Akto)とは?
アクト(Akto)は、1995年に発売されたソロ用のテントです。ダブルウォールなのに驚くほど軽量で、発売当時から多くのキャンパーやハイカーに支持されました。北極や南極での極地で使用された実績もあり、その性能は非常に高い評価を得ています。
アクトを購入した感想
実際に使用してみると、軽く、暖かく、設営や撤収が驚くほど簡単です。初めて張った時の衝撃は凄まじく、忘れられません。
1本のポールで立ち上がる合理的な設計、素材の圧倒的な品質の高さ、細部の使い勝手から感じる細やかな気配りなど、随所に「作り手の哲学」を感じとることが出来ます。
そして、張り姿が本当に美しい… 特に、夜の「アクト」の色合いが大好きです。「あぁ、これがあの ”ヒルバーグ” なんだな…」というのが、正直な感想です。
ヒルバーグの歴史
ヒルバーグ(HILLEBERG)は、1971年に森林管理官をしていたボー・ヒルバーグ(Bo Hilleberg)により設立されました。
「インナーとフライを同時に建てられないか?」という強い思いから、妻のRenateと共に副業として始めたのがきっかけです。
夫婦で試行錯誤した結果、1973年には、インナーとフライが一体となった「世界初」のテントが発表されました。その優れた設計と抜群の耐久性は、多くのアウトドア愛好家に高く評価され、今では世界的に有名なテントメーカーになっています。
アクトを設営してみる
実際に設営してみましょう。左が本体、右がフットプリント(テントと地面の間に敷くシート)です。フットプリントはオプションなので別に購入する必要があります。
本体の袋の中にはテントと、ポールケース(1本)、アルミペグ(10本入り)が入っています。
付属のペグの質感が高すぎる!もったいなくて使えません。(4,000円くらいするやつです。)
ポールはDAC社の9mmのポールです。これまた質感が高い!
ポールケースの気遣いが素晴らしく、なんと予備と補修用のポールはケースの中にケースが縫い付けられているんです。つまりポールを出す時に邪魔にならない。
こんな風に隠れています。
これが予備ポールと一回り大きい補修用のポール。折れた時に使います。
これがアクト専用のフットプリント(グランドシート)です。「凄いコーティング」がされている感じが指に伝わります。すべすべで質感が高い・・こんなグラントシート使ったことないです。。ヒルバーグの生地の品質は圧倒的だと思います。
本体にはあらかじめ、フライ(外側)とインナー(内側)が一緒に取り付けられていますが、フットプリントも設営前に取り付けてしまいましょう。
そうすることでフットプリント、インナー、アウターの全てが同時に立ち上がるわけです。(素晴らしい)
フットプリントは、プラスチックで引っ掛ける感じになります。本体は黒い方が底の部分なので、その下に敷く形になるように、リングに引っ掛けていきます。これを6箇所行います。
フットプリントがついたので地面に広げます。黒いフットプリントが一番下。茶色がフライ(外側)なので上です。
まず4箇所ペグダウンします。このシルバーのリングが目印。
ペグダウン完了。(今回はペグの位置が目立つように、浅く適当に刺していますが、ちゃんと刺してくださいね。)
続いてポール。これはあらかじめカーブがついています。(細部のこだわりが凄いです)
この黒いポールスリーブからポールを刺していきます。こっち側からですよ。
反対側はポールが止まるようになっています。つまりポールは、一方向からしか刺せないんです。
ぐぐっと持ち上げて。
手前のプラスチック部分に差し込みます。この部品はチタンとかアルミで作りたいな…
真ん中が立ち上がったので、両サイドをペグダウンします。2箇所ずつ、合計4箇所です。
だいぶ立ち上がってきました。
中央部分を2箇所(手前と奥)ペグダウンしたら完了です。黒い自在でロープの張り具合を調整します。
非常に美しいテントです。
ベンチレーションは3箇所です。
まず中央のココ。
左右の頭側と足元側にあります。
結構大きく開きます。雨が振り込まないように上側がひさしのようになっています。この3箇所のベンチレーションがスムースな空気の流れを作るので、結露しにくいです。
入り口はこちら。
ジッパーを開けて。
くるくるっと丸めて止めると。こんな感じ。前室が結構広いです。フットプリントが前室までカバーしているので、荷物が汚れません。雨の時はここに濡れたザックとか雨具とか置けます。絶対便利!
インナーはバスタブ型で土などが室内に入りにくい仕様になっています。
フロアの生地(黒い部分)はイルカの肌のように滑らかでしっかりしています。凄く上質なフロアです。
こんな感じで煮炊きも可能です。
入り口の上部はメッシュにすることができます。あまり大きくないので、4シーズン向けのテントですが、真夏の熱帯夜は、フルメッシュインナー(別売)を使用したいですね。逆に真冬は凄く暖かいと思います。
インナー内部。フックは中央部分に2つあります。
これはインナーをまくって止めるところ。
以上がアクトの設営になります。
アクトを撤収する
撤収に関しても本当に楽です。
ポールとペグを外したら、底の黒い部分で包み込むように袋の幅に合わせて形を整え、クルクルと丸めるだけ。収納バッグにはかなり余裕があるため、雑にまるめてもスポット入ります。
ペグを全て外します。「パタン」と倒れます。
ポールを抜きます。
こんな感じで丸めるだけ。グランドシートも、インナーも、フライも全て一緒に丸めてOK!
シュポっと余裕で入ります。
ポールも入れましょうね。
「撤収も驚くほど簡単」
これも感動したポイントですね。これだけ楽だと、夏の暑い時期のストレスは圧倒的に減りますし、テントを気軽に使用することができます。
お出かけする機会まで増やしてくれそうですね。
アクト(Akto)のスペック
テントを購入する際に、インナーサイズは気になると思います。アクトのインナーの長さは220cmで、幅は中央が90cm、頭側と足元側が62cmと、変形五角形の形になります。高さは90cmです。
画像:A&Fオンラインストア
ソロの寝床としては必要充分で、前室もあるので煮炊きができます。
SIZE&SPEC
- 収納サイズ/φ16.5×52cm
- 最小重量/1.3kg
- 総重量/1.7kg
- フロアサイズ/220×90(中央)- 62(前後)cm
- フロア広さ/1.7㎡
- 前室広さ/0.8㎡
- 室内最大高/90cm
- 収容人数:/1人
付属品
- アルミポール( φ9mm)
- ペグ( Vペグ)×10本
- スタッフバッグ、ポールバッグ、ペグバッグ
- スペアポールセクション、リペアスリーブ
アクト(Akto)の特徴
インナーとフライを同時に設営
インナー(内側の幕)とフライ(外側の幕)を同時に建てることができるので、設営は圧倒的に楽です。これこそが、ヒルバーグのテントの最大の特徴になります。
さらにフットプリント(テントと地面の間に敷くもの)もあらかじめセッティングしておけば、全てを同時に設営することができます。
そもそもヒルバーグ社設立のきっかけは、「インナーとフライを同時に建てられないか?」という「想い」ですから、これこそが「最大の特徴」だと言えるでしょう。
モノポール(1本)テント
アクトの設営に必要なのは1本のポールのみ。開発にあたり一番始めに決まったことが「ポールは一本しか使わない」という事でした。軽量で悪天候にも強い「非常に合理的な設計」のため、圧倒的に軽量なテントになっています。
超軽量 1.3kg
重量はなんと1.3kg(本体・インナー・ポール)しかありません。なのでバイクでのツーリングやバックパックキャンプなどに最適。これがあれば「電車でキャンプ」も可能になります。
特殊生地 Kerlon(ケルロン)
アクトには、ヒルバーグ社の開発した特殊生地「Kerlon1200」が使用されています。 Kerlon(ケルロン)は、ナイロンのリップストップ生地(格子状にナイロンを編み込んだもの)に特殊なシリコン加工を施すことにより、耐水性と強度を飛躍的に増大させたものです。特に「引き裂き強度」については、通常の5倍~6倍とも言われています。
「軽量なのに驚くほど丈夫」それがヒルバーグのテントの素晴らしいところです。強度の高さは安全性の高さと同等です。ヒルバーグのテント生地は、悪天候や雑な扱い、不意なミスによって破けることが少ないのです。
風に強い
モノポールの独特の形状はあらゆる方向からの風を逃がします。アクト(Akto)の設計は、いくつもの試作品の中から決定された対候性に優れた合理的なデザインです。
高さも低く抑えられているので非常に風に強いテントです。これがあればどんな天候でも大丈夫。そんな安心感があります。
4シーズン対応
アクト(Akto)が開発されるとき、Bo Hilleberg(ボー・ヒルバーグ)は「オールシーズン使用できる完璧なテント」にこだわったそうです。実際アクトは、超軽量なのに、冬でも暖かいです。だからこそ、一年中使用することができるのです。
真夏には専用のメッシュインナー(別売り)を使用することにより、さらに涼しく、快適に過ごすことができます。
煮炊きのできる前室
このサイズのテントにしては比較的広い前室を備えているため、大き目のバックパックを置いたり、一人で煮炊きをするには十分なスペースが確保されています。
詳細な仕様
ベンチレーション
中央と頭側、足側、それぞれにベンチレーションがあり、効率的な換気を行います。また、中央のドアパネル上部にも、換気を確保するメッシュがあります。寒い冬には、ドアパネルをフルクローズにすることも可能です。
チャックは日本製
テントのチャック部分は圧倒的な品質の高さを感じます。開け閉めが本当に気持ち良い。それもそのはず、日本製のYKKのチャックが採用されています。頻繁に開け閉めを繰り返す部分なので地味に嬉しい部分です。
ペグ4本でも設営できる
基本的に10本のペグで設営しますな、ペグ4本あれば、最低限の設営は可能です。ただし、ペグなしでは、自立しないので注意しましょう。
ポール
ポールは1本のみ。世界的に有名なDAC社の9mmのポールを使用しています。だから、とても軽量で嵩張らないのです。
ガイロープ
ガイロープ(張り綱)の太さは3mmです。プラスチック製の黒い自在(ロープの長さを調整する道具)が付属しているので好みの張り具合にすることができます。
必ず揃えたい「フットプリント」
テント本体にはインナー・フライ・ガイロープがセットになっています。がフットプリントは付属していません。(いわゆるグランドシート)
汎用のビニールシートを使用したり、自作されている方もいますが、サイズがぴったりなのはもちろん、”超” がつくほど質感が良いシートなので買った方が良いと思います。
類似モデル「エナン」
「アクト」の類似モデルとして「エナン」というテントがあります。
アクトをベースに開発されているため、サイズなどは同一ですが、フライシートの素材が違うのでさらに軽量。また、インナーのドアパネルが全面固定メッシュになっているので、通気性が優れています。その為、4シーズン対応のアクトとは違い3シーズン対応(春・夏・秋)となっています。
私は冬にもソロキャンプをすることが多いので、フルクローズできる「アクト」を選びましたが、「暖かい時期しかキャンプをしない」という人には軽量で涼しい「エナン」はオススメできます。
※ちなみに「アクト」「エナン」はヒルバーグの中でグレードが違います。アクトの方が耐久性には優れます。
「アクト」→ レッドレーベル(軽量と耐久性を兼ね備えたモデル)
「エナン」→ イエローレーベル(軽量性を重視したモデル)
最後に
以上、ヒルバーグのテント「アクト」のレビューでした。
数ある軽量テントの中でも「アクト」の品質は抜群だと思います。発売から20年以上経った今でもほとんど改良は加えられていないことからも、その完成度の高さを伺うことができます。
もっと軽いテントはあるし、もっとグレードの高いテントも沢山あります。でも、これ程軽量で、良質な素材を配置したテントはヒルバーグしかないのでは?
実売で7万円ほどと、多少お値段は張りますが、必ず満足してもらえると思いますよ。
ソロキャンパーや、バックパッカーに超オススメします。
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