ラパン タイロッドエンドブーツ交換・交換方法を説明します。(アルトラパン HE21S)




スズキのアルトラパン(HE21S)のタイロッドエンドブーツの交換方法を紹介します。

本来は整備工場に依頼するのがベストだと思いますが、「タイロッドエンドブーツくらい自分で交換したいんだよ」とか、「オラは工賃を節約したい」みたいな方は参考にしてください。

タイロッドエンドブーツってよく考えたらただのゴム。

部品代が安いから、工賃を抑えればかなり安くできるんですよね。

ちなみに、スズキの軽自動車だったら整備内容は似たようなものだと思います。

タイロッドエンドブーツとは?

タイロッドエンドブーツは車のステアリングシステムの部品です。 タイロッドエンドブーツは、タイロッドエンドを汚れや湿気から保護し、グリスによる潤滑で磨耗を防いでくれています。

タイロッドエンドというのは文字通りロッドの先端についている部品のこと。長さが調節できるようになっているので、これによりトーイン調節ができるという仕組みになっています。

タイロッドエンドブー交換 工賃の目安

タイロッドエンドブーツ交換の工賃は安いところで両輪6000円〜8000円くらい。それに部品代があるので、8千円〜1万円くらいでしょうか?

一方、自分で交換する場合は工具があれば1500円〜2000円程度で済みます。今回はスズキの純正品を使用して2033円で済みましたよ。

タイロッドエンドブーツの寿命と交換時期

タイロッドエンドブーツの寿命車種や使用条件によりことなりますが、概ね5万〜10万キロ、交換時期の目安は10年といわれています。

私の場合は12万キロ以上走っているので、当然寿命を迎えたようです。

わりと寿命の長い部品だけに、整備の工具や場所が整っていいない場合はカーディーラーなどでの整備をおすすめします。「それでも自分でやりたいんだよ!」という意識の高い方だけ自己責任にてお付き合いください。

ラパン タイロッドエンドブーツと工具を用意する

今回用意した部品や工具がこちらです。

私のラパン(HE21S)の情報がこちら。

製造年2006年(平成18年)
形式CBA-HE21S
フレームNOHE21S-570000番台

ご自身の年式をもとに、対応品番を確認した上で注文してください。スズキの純正部品はディーラーで注文すると一週間くらいで届きます。私はめんどくさいので、モノタロウさんで注文することが多いです。

製品名対応純正品番
スズキ ブーツセット48800-60810
スズキ ピンタイロッドエンド(2個)04111-3020A
toolsisland タイロッドエンドプーラーパーツを外すために必要
FMラバーグリスゴムを侵さないグリス
(あれば便利)
  • トルクレンチ
  • メガネレンチ
  • ハンマー(なんでもOK)
  • ペンチ
  • グローブ

ラパン タイロッドエンドブーツ交換の手順

タイロッドエンドブーツ交換の手順をまとめておきます。こんな感じですすめますよ。

  1. ジャッキアップ&ホイール外す
  2. 割りピンを外す
  3. 17mmのナットを緩める
  4. タイロッドエンドの接続を外す
  5. 古いブーツを外す
  6. タイロッドエンドにガタがないか確認する
  7. 新品のブーツを取り付ける

ラパン タイロッドエンドブーツ交換方法

さて、実際にラパンのブタイロッドエンドブーツを交換していきましょう。

1.ジャッキアップ&ホイール外す

はい、ジャッキアップしてホイールを外します。

2.割りピンを外す

タイロッドエンドについているのは特殊な形状のナットです。割りピンがあるので抜きます。

ペンチなどで割りピンを起こして

ハンマーでコツコツ叩くと簡単に抜けます。

ある程度抜けてきたら、ペンチなどで引っ張ると良いです。

外した割りピン。タイロッドエンド用の専用割りピンがスズキ純正部品にあるのでそれと交換します。

3.17mmのナットを緩める

17mmのナットを緩めます。

ボルトの先端保護のためにナットは緩めるだけにしておいて、

4.タイロッドエンドの接続を外す

タイロッドエンドプーラを設置します。

時計回りに占めると、タイロッドエンドと車輪側のナックルが分離する力が働きます。この工具はあると楽ですよ。ない人はハンマーがガンガン叩くみたいです・・が、絶対やめたほうがいいと思う・・

タイロッドエンドプーラーのボルトをある程度締め込んだら、ハンマーで軽く叩きます。ボルトを締めて、叩く、ボルトを締めて叩くを数回やるとタイロッドエンドが外れます。

「バンッ」という音とともに外れました。びっくりしないようにしてください。

5.古いブーツを外す

見事にひび割れて、ボロッボロッなタイロッドエンドブーツです。これでは車検にも通りません。ゴーホームです。

先端のボルトはこんな感じ。穴は割りピンを通す穴ですね。

ブーツの固定パーツはペンチなどで少し浮かせて

こういう輪っかを作って「うりゃっ」とすれば、「ずるっ」と外れます。

そうです、あの日あの場所で、友達のズボンを下ろした時のようにやってください。

こちらが、取り外したタイロッドエンドブーツです。力がかかる部分なので、ペシャンコですね。これで10万キロ持つとか逆に凄いでしょ!と思いました。

ちなみに、左のリングは再利用します。(純正部品に付属しているのがただの針金のため・・)

6.タイロッドエンドにガタがないか確認する

ブーツを取り外したら、タイロッドエンドにガタがないか確認します。ぐりぐり。

ぐりぐり。OKみたいです。

ここでガタを感じたらタイロッドエンドをまるっと交換したほうがいいです。両側一万円くらいで買えるのでそれほどの出費にはならないと思いますよ。

7.新品のタイロッドエンドブーツを取り付ける

こちらが、スズキ純正のタイロッドエンドブーツセットです。ブーツとグリス、固定用の針金が入っています。割りピンは別に購入しました。

タイロッドのジョイント部分にグリスを塗って

ブーツの内側にはたっぷりとグリスを塗ります。

ブーツの下端の部分にも塗ります。

ブーツを取り付けて

固定用のリング(再利用)でブーツを固定します。リングをはめるときはラバーグリスなどでヌルヌルにしておくと入りやすくなります。針金の場合(純正交換部品に付属)はぐるぐる巻いて、端をねじって止めます。

ボルトの先端をブレーキクリーナーなどで脱脂してから取り付けます。(厳密にトルク管理するため)脱脂、重要です。

取り付けてから脱脂はダメですよ。脱脂する→ベトベトになる→脱脂する→ベトベトになるの無限ループになって詰みます。

脱脂したボルトにナットを締め付けます。締め付けトルクは50Nmです。ハンドル操作に関わる部品なのでトルク管理はきっちりしましょう。

割りピンで固定したらホイールを戻して作業完了です。お疲れ様でした。

近所を走行したらもう一度覗き込んでみて緩みなどないか、グリスがハミ出てないか確認すると良いと思います。

しっかり整備して、点検して、安全なドライブを楽しみましょう!

今回用意した部品や工具

製品名対応純正品番
スズキ ブーツセット48800-60810
スズキ ピンタイロッドエンド(2個)04111-3020A
toolsisland タイロッドエンドプーラーパーツを外すために必要
FMラバーグリスゴムを侵さないグリス
(あれば便利)

スズキの純正ブーツセットを購入すると、グリスと針金(ただの針金)がついてきます。だから一応純正を購入しました。タイロッドエンドプーラーは「今後ずっと使えるし工賃で余裕で元がとれるから」という理由で購入です。→結果:もう元がとれました。やった。

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