ソ連製メスキットのレビューです。
超大国ソ連で、1980年代に作られた頑丈なメスキット。使っている人をみかけて、「なんだあれ?カッコいいなぁ」と思っていました。
ということで、詳細な情報(細部や実測の容量など)をまとめてみました。
ソ連&ロシアってなんじゃい?
いちおうソ連とロシアの歴史について少しだけ・・
ロシアは15のソビエト構成共和国の一つでした。当時の正式名称は「ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国」。ところが1980年代後半から共和国は次々と独立を宣言。1991年12月25日には「ゴルバチョフ」がソ連の大統領を辞任しソ連は崩壊。ロシアを含む15の共和国のすべて独立国となりました。
つまり、今回のメスキットはソ連崩壊の7年前に作られたものです。
メスキットとは?
軍用の、携帯性に優れた調理器具です。野営での薪を使った調理や、配給をうけとる食器として使用されています。
飯盒の型の理由
飯盒やメスキットはそら豆のような独特の形をしています。その理由はこちら。
- ベルトなどに付けても嵩張らない。
- 「複数の飯盒」を枝などにぶら下げて運ぶときに、安定する。
- ご飯の対流が促進される。
日本だけでなく、各国のメスキットや軍用水筒などでも同様の形状が多いことから、「理」にかなった形なのでしょう。
ちなみに、アメリカではレーション(配給)の変更などで、薄型のフライパンと食器がセットになったものに変更されています。
こんなやつですね。
ソ連製 メスキットのスペック
スペックはこちら。容量については実際に水をいれて測っています。
- サイズ:17×10×20(h)cm
- 重量:本体(552g)収納袋(89g)
- 容量:飯盒 1000ml・蓋 560ml・水筒 900ml
- 素材:アルミ
ソ連製 メスキットのレビュー
今回購入したメスキットは、1984年に作られたもの。ソ連軍・ロシア軍の空挺部隊(VDV)用のメスキットになります。
初見で驚いたのがその厚みです。
かなり分厚いアルミで作られていて、現代のクッカーにはない雰囲気と魅力があります。しかし・・カッコいいじゃないか・・これ。
外観がこちら。蓋(食器・フライパン)・本体・水筒がシステマチックに収まっています。
軍用品て機能美が半端ない!好き。
飯盒本体
本体がこちら。一般的な飯盒よりも小ぶりです。容量は満水でちょうど1000mでした。
飯盒の蓋
こちらが蓋です。容量は満水で560ml。持ち手はすごく頑丈。「流石ミルスペック!」という印象でした。
実はこの蓋の持ち手の形に一目惚れしたんですよね。「これ絶対使いたい!」みたいな。用途は蓋・食器・フライパンですね。
炊飯時のかたち
炊飯時にはこのようにセット。
持ち手を蓋の凹みにはめると、がっちりとロックされます。圧力で蓋が浮かないようになる工夫ですね。
このとおり。蓋をもってオラオラしても、びくともしません。
水筒
こちらが水筒です。容量は満水で900ml。
水筒の水を全部、本体に入れてみると…
こんな感じです。あと100mlきっちり入る感じですが、実用は900mlが限界ですかね?
収納袋
こちらが収納袋。プラスチックの出っ張りにベルトを刺して止める構造になっています。
裏側はこんな感じ。ベルトなどに引っ掛けられるようになっていますね。
収納した感じがこちらです。流石にコンパクトですね。参考になりましたでしょうか。
購入の際に心しておくこと
無骨さと機能美。
個人的にはすごく魅力的なメスキットですが、購入前には心しておくことがあるので記載しておきますね。
- 油でギトギトなので洗う必要がある
- 新品だからといって綺麗な状態ではない
基本的に、届いた状態では「錆止め油」でギトギトです。熱湯と中性洗剤なので根気よく洗う必要があります。(ロシアのものには多いらしいです。)
そして、未使用の倉庫保管品でも傷や汚れなどはついています。メスキットは軍用品ですし、36年前の海外製ですからね。
傷や汚れも「味」としてとらえられないとキツイと思います(笑)
まとめ
以上、「ソ連製」ロシア軍メスキット」のレビューでした。
個人的には個性的なデザインと、アルミの「分厚さ」にもの凄く魅力を感じます。「道具の息づかいを感じる」といえばいいんだろうか?
とにかく、これは本当に買ってよかった。
無骨なキャンプを楽しみたい方の、参考になれば嬉しいです。