MAAGZの焚火台「RAPCA(ラプカ)」のレビューです。
「RAPCA(ラプカ)」はクリエイター集団が生み出した、組み立て式の「多次元焚火台」です。軽量なのに丈夫。そして直火のように360度から炎を楽しむことができます。
これはいままでにない革新的な焚火台かも?
実際に使用した感想をまとめてみましたよ。
MAAGZ(マーグス)とは?
MAAGZは、東京 八王子にある総合型クリエイティブスペースです。
八王子といえば丘陵に囲まれた都会のオアシス。そんな環境のもとにキャンプを愛するアート・WEB・建築などのクリエイターが集まり、2019年11月にスタートしたそうです。
そのMAAGZ(マーグス)で最初につくられたのが、多次元焚火台「RAPCA(ラプカ)」なんだとか。
なんだか今後の展開にワクワクしませんか?
RAPCA(ラプカ)のスペック
RAPCA(ラプカ)のスペックがこちら。
- サイズ(使用時):35.5cm×34.5cm×34.5cm
- サイズ(収納時)35.3cm×34.5cm×1.3cm
- 重量:1.8kg
- 材質:ステンレス(SUS304)
- その他:専用ケースつき
使用時の大きさはスノーピークの「焚火台M(35cm×35cm)」と同じくらい、重さは約半分になりますね。
RAPCA(ラプカ)のレビュー
さっそくRAPCA(ラプカ)を使用してみたいと思います。
こちらが内容物です。印象は「薄いな」「線が細いな」という感じです。全てのパーツが平面なので、収納時には1.3cmの厚さに収まります。トランクの隙間とかに突っ込んでいけるような薄さですね。
パーツの素材はステンレス(SUS304)です。各所には肉抜きの穴が複数もうけられていて、パーツのひとつひとつにこだわりを感じることができます。
SUS304は、ニッケルとクロムを含むオーステナイト系ステンレス。特徴としては耐熱性・耐食性・高温下での耐酸化性に優れています。
こちらがRAPCAのロストル(薪をのせるところ)です。一見頼りなさそうですが、とんでもない。
1mm厚でサイドが5mmほど折り込んであるので、とても剛性が高いです。このロストル構造の素晴らしさについては後述しますね。
ごとくも2本付属していますよ。中空パイプではないので強度も抜群。
RAPCA(ラプカ)|組み立て方
それでは、組み立ててみたいと思います。
組み立て式「焚火台」のデメリットが、「組み立てがめんどくさい」だと思いますが、RAPCA(ラプカ)の組み立ては簡単3ステップでOKです。
- フレーム+ジョイントパーツを接続
- 灰受けを設置
- ロストルを設置
① 2つのフレーム下部に、ジョイントパーツをこのように差し込みます。
② 折りたたんだ灰受けパネルをフレームの内側で広げ、フレーム4隅の爪にひっかけます。(パチっと気持ちよくはまります)
③ ロストルをフレームの4隅の爪の上において完成です。
RAPCA(ラプカ)の特徴
続いてRAPCA(ラプカ)の「5つの特徴」を紹介したいと思います。使用してみて感じた順に説明しますね。
特徴① デザイン性が高い
RAPCA(ラプカ)の初見で感じたのはデザイン性の高さです。
クリエイター集団が作り上げた作品だけに、他のアウトドアメーカーにはないこだわりを感じます。機能美だけではない「何か」があるんですよ。
その答えは、おそらくシンプルさの中に隠された複雑性
例えば、フレームやジョイントパーツには、いたるところにレーザー加工による肉抜きが施されています。そして見えない部分のジョイントパーツは灰受けに沿って美しい曲線を描いている・・
つまり、シンプルな中に「複雑さ」が折りこみ済なんですよ。
RAPCA(ラプカ)はアウトドアギアであると同時に、ひとつの「アート作品」なのかもしれません。
ちなみに、ドイツの理論物理学者アインシュタインはこんな言葉を残しています。
「できるだけシンプルに、しかし、シンプルすぎないように」
特徴② 薪組みの自由度が高い
2つ目の特徴は、薪組みの自由度が高いこと。
ロストルが平たいから、薪組みが自由自在なんです。
例えばこんな風に、太めの薪に薪を差しかける「リーントゥー型(LEAN-TO)」なんかも楽しめるんですよ。(一陣の薪が燃えつきても、形を崩さずに薪の追加ができる。そして美しい・・)
これは逆三角形型の焚火台にはないメリットだと思います。(できるっちゃできるけど美しくない)
特徴③ 焚き火が美しく眺められる
3つめの特徴は、焚き火を美しく眺められることです。
繊細なフレーム・開放的な形状・平たいロストルの組み合わせはとても視認性が高いんですよ。つまり、360度「直火」のように眺められる。
「薪と炎の存在が際立っているなぁ」という印象でした。
なんだか、「直火的」な見え方だと思いませんか?思わずうっとり。
特徴④ 燃焼効率が良い
4つ目の特徴は、燃焼効率がとても高いこと。
燃焼効率が良い=煙が少ないということです。これは快適な焚き火のためには欠かせない要素。そして、RAPCA(ラプカ)は構造的に燃焼効率がとても良いです。
こちらがサイドビュー。
RAPCA(ラプカ)はロストルと灰受けの間に十分なスペースがあるので、炎による上昇気流によって十分な酸素が取り込まれます。
つまり、燃焼効率が良いので不完全燃焼による煙が少なくなるわけです。
さらに、「ロストル荷重」の構造(灰受けに重さがかからない)は、とても秀逸。40cmほどの樫の薪(めちゃ重い)をのせても、全く不安はありません。
キャンパーの悩みである「組み立て式の焚火台って耐久性が低いよね?」をみごとに払拭していると思います。
ガンガンいこうぜ!という気持ちになれますよ(笑)
特徴⑤ 調理の自由度が高い
5つめの特徴は調理の自由度がとても高いこと。
ごとくは3段階の高さに設置できます。加えて逆台形のデザインなので調理面積がとても広い。
前後で異なる火力調理ができるから、「デュオキャンプで、それぞれが好きな調理をしながら焚き火を囲む」なんてことも可能なわけです。
今回は2段目にユニフレームのステンレスワイヤーネットをのせて、鉄板調理と炊飯。奥の3段目には付属のごとく(2本)を使用して、串もの調理・湯沸かしをしています。
あれやこれやと一度にできてしまうので調理をしっかり楽しみたいソロ〜デュオキャンプには最適だと思います。
これが「多次元焚火台」の由来なんだろうか?
すごく素敵。
まとめ
以上、MAAGZの焚火台「RAPCA(ラプカ)」のレビューでした。最後にもういちど特徴をまとめるとこちらです。
- デザイン性が高い
- 薪組みの自由度が高い
- 炎を美しく眺められる
- 燃焼効率が良い
- 調理の自由度が高い
また、細部のデザインや加工精度はほんとうに素晴らしいと感じました。レーザーで切り抜かれた肉抜きの穴にはバリは一切なく、惚れ惚れしてしまうクオリティです。(それは、私が金属マニアだから・・かな?)
さらに、組み立て式の焚火台のデメリットである耐久性も、1mm厚の「ロストル荷重」でクリア。
つまり、「あちらが立てば、こちらが立たず」といった状況を、高次元でバランスさせ解決しているんですよ。
オプションで専用鉄板やごとく、焼き網なども準備されているようなので、今後が楽しみです。
「RAPCA(ラプカ)」凄くいいですよ。
風防付きのセットモデルもあります。
公式のオンラインショップがこちら。
「RAPCA(ラプカ)」はオプションが豊富なので、ぜひのぞいてみてください。専用の「焼き網(麻の葉模様)」なんて、すっごくお洒落ですよ。
それでは、素敵な焚き火ライフを!