「ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか」を読みました。
舞台はバイエルン州北部にあるエアランゲンという都市。人口は約10万人と、コンパクトシティですが、労働環境は安定していて所得も高い。
1人あたりのGDPは全国平均の2倍で、創造的な町としては1位に選ばれています。そして住民の9割が自分のまちを愛しているのだとか。
そんなエアランゲンのまちの秘訣を、実際に住んでいる日本人ジャーナリストである高松 平藏さんがまとめたという本になります。
ドイツで最もクリエイティブな都市
エアランゲン市は知名度は低いが「ドイツで最もクリエイティブな都市」に選ばれています。
医療やハイテクにも強く、音声データ形式の「MP3」はエアランゲンの研究施設で開発されたのだとか。
そんなエアランゲンの秘訣が「クオリティ・ループ(行政と企業の連携の好循環)」と呼ばれるもので、エアランゲンでは、企業と行政が良好な協力体制を築いています。
地方議員は兼業で無報酬で住民との距離が近い。だから純粋にまちのことを考えられるのでしょう。
例えば、住民の寄付で劇場の修復をしたり、再生エネルギーを住民の出資で地産地消してみたり・・ということをまちの住民が協力して行っているそうです。
「自分達でまちを良くするんだ!」という成熟した公共意識が産・官・学それぞれに根付いたまちだからこそ、できることがあるんですね。すごく素敵だな、と思いました。
人口10万人の地方都市でも、理想的なまちづくりをすることができるんです。本著から、日本の地方都市が学べることはたくさんあると思いました。
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