こんにちわ。
ギアの最適化に余念がない@ソロニワ です。
今回はUCOのキャンドルランタンを「オイル化」する方法についてまとめてみました。煤が出やすいといわれる「灯油」を使用します。
「年に一度しか使わないから。」という場合はキャンドルで充分だと思いますが、キャンプのヘビーユーザーにはコスト面で凄くおすすめです。
仮説ですが、灯油を使えば、燃料費はおよそ1/45になるので、45倍お得。
「専用キャンドル買うの高すぎるから安く運用したい。」「キャンドルランタンのオイルインサートにチャレンジしたい。」という方はぜひ試してみてください。
Contents
UCOのキャンドルランタンとは?

アメリカの「Industrial Revolution社」のブランドである「UCO」。その代表的な製品がUCOキャンドルランタンです。
ホヤの部分を収納できるコンパクトさ。キャンドルに火をつけるだけの単純さ。そんな特徴から多くのキャンパーに愛される名作だと思います。(ヒロシさんも愛用!)
UCOのキャンドルランタンについては、こちらにレビュー記事をまとめています。よろしければご覧ください。
UCOのキャンドルランタンを「オイル化」する理由

みなさん同じだと思いますが、オイル化したい理由がこちらです。
- 専用キャンドルが高い
- 本体がロウで汚れて掃除がめんどくさい
専用キャンドルは3本で600円〜700円ほどで売られていますが、高いですよね。1本(50g)あたりだと約200円です。
燃料代の比較
つづいてコスパを比較してみます。
表にまとめてみました。純正キャンドル1本が50gですから、液燃も50ccとして比較しています。
- 専用キャンドル(3本で600円くらい)は1本(50g)あたり200円ほど。
- パラフィン系オイル(液体のろうそくのようなもの)は1Lで1300円ほど。かりに50ccをろうそく一本分と仮定すると65円。
- 灯油は、1Lあたり88円くらい。かりに50ccをろうそく一本分と仮定すると4.4円。
つまり、灯油は、「ろうそくの45倍お得」という仮説がなりたちます。
ということでやっていきましょう。
用意するもの

オイル化で用意するものはこちらです。
灯油を入れるビンをいろいろ試しましたが、完敗でした・・「さんしょうの粉」はぶっちぎりでシンデレラフィットです。ネットでも買えますが、スーパーなどで280円くらいで売っていますよ。

替え芯については耐久性の高いグラスファイバー製(3mm)をセレクトしましたよ。
具体的な手順

まずこちらが、ムラエのMGT4(オイルランプ)のフタです。これだけ使います。ちなみに真鍮製なので地味にかっちょいいです。

そしてこちらが「さんしょうの粉」のビン。「七味とかのビンでよくない?」と思うかもしれませんが、ダメですよ。他のビンとはわずかに違います。
さんしょうのビンこそが、キャンドルの代わりに入れるには最適なサイズ感なんです。

先ほどのフタとビン。これがシンデレラフィットします。

これが3mmのグラスファイバー芯です。グラスファイバーのまわりに綿を被せてある構造なので、耐久性が高いのが特徴。

こいつをフタに通して。(先はセロハンテープで細くとめます。)

芯先のセロハンテープ部分は切り、ビンの高さに最適な長さ合わせます。

灯油を入れたら20分くらい放置。毛細管現象で、芯の吸い上げを待ちましょう。

キャンドルの代わりに、ビンを本体に設置します。気持ちいいくらいぴったりとフィットしますよ。
芯はどれくらい出せば良い?
ここからが重要なところです。
芯は絶対に出しすぎないでください。ちょっとずつ。ちょっとずつテストです。

最初は芯を1mmくらい出してテスト。
※注意※ 芯を出しすぎると大きな炎と煤が出て危険です。1mmくらいから初めてください。

全く煤はでませんが、炎が小さいですね。炎高は1cmくらいかな。

2mmくらい出してみました。これでどうか?

炎は大きくなりましたが、ちょっと芯が出過ぎのようです。煤が少しでました。炎高は3cmくらいかな?これもダメ。

ちょっと戻して1.5mmでどうでしょう?

正解ですね。
芯を1.5mm出すと、炎が2cmくらいの高さになりました。煤も出ません。
ここで注意したいポイントは、「ホヤを被せた状態でどうか?」を確認することです。理由は、ビン単品で燃焼した場合に比べて酸素の取り込みが弱まるから。
煤の原因は「燃料と酸素のバランスが崩れることによる不完全燃焼」ですから、要はバランスさえとってあげれば煤は出ません。
バイクのキャブレターなどと一緒ですね。
UCO純正キャンドルとの比較

UCO純正のろうそくとの比較がこちら。炎の大きさもだいたい同じくらいかと思います。(幅は狭くなり、高さは少し高くなる)

もう一度まとめると、芯は1.5mmほど出します。

炎の高さは2cmくらいになります。

2時間以上燃焼しましたが、全く問題ありませんでした。
ただ、燃料が少なくなってくると煤がで始めるので注意してください。(燃料を吸い上げる量が減り、酸素とのバランスがくずれるため)
※注意※ 撮影のため、室内で行っています。テストする時は必ず外で行ってくださいね。
収納はできるの?

もちろんオイルインサート(さんしょうのビン)は、純正キャンドルとほぼ同じサイズなので、「伸縮」も可能です。こんな小さなケロシンランタンて他にはないですよね。
めちゃくちゃ萌えます。
ただし、灯油が漏れないわけではない(完全密閉ではない)ので携行時には注意が必要です。灯油は専用容器に入れるという配慮が必要ですね。
小さなガソリンボトルであれば灯油も入れられるので安心です。
お金のある方は「雪丘工房」

お金のある方は「雪丘工房」のオイルインサートを買ってしまってもよいと思います。
鎌倉のオーナーさんが作られているオイルインサートで、今回のものと同じような構造ですが、真鍮製で芯の細かい調節も可能。そして漏れないという完成度の高さ。
わたしのDIYなど吹っ飛んでしまうようなチートぶりです。(笑)はっきり言って最強かと。
6800円(ランタンより高い)しますが、お金を出せるならこちらですね。実際に使用されている方から「本当に漏れないよ!」と教えていただきました。
貴重な情報を、ありがとう御座いました。
まとめ
以上、UCO(ユーコ)のキャンドルランタンを「オイル化」する方法でした。
「UCOのオイルインサート」については、先人がいろいろチャレンジしてきたことですが、「灯油は煤がでるから・・」とパラフィン系オイルに落ち着いている方が多いと思います。
今回の実験で、芯の出し方次第で灯油も十分使えることが分かりました。
もし、試される時は、くれぐれもキャンプ場や庭など、安全なところで行ってくださいね。
参考になればうれしいです。
「そうはいっても、灯油の匂いが苦手・・」という方はパラフィン系オイルを。扱いが楽で煤がでません。純正キャンドルに比べると1/3程度のコストで運用できますよ。